最強さんは魔術少女を溺愛したい。【Extra】 ~魔術少女は溺れるほどに甘く愛される~

「……ごめん、体が思うように、動かない……。」

「なら、このまま拭けるところだけ拭いちゃいますね。」

 僕の拙い返事を聞いた後、タオルで汗を拭ってくれる神菜。

 顔と首元だけだったけど、それだけでもすっきりした感覚に苛まれた。

 だけど神菜はタオルを近くのテーブルに置いてから、適度に冷えているタオルを僕の額にそっと乗せた。

 ひんやりと冷気が漂い、やっと一息吐けた気がした。

「……神菜、どうしてここに……。」

「風羽さん、無理に喋らないでください。……まだ熱、下がっていないんですから安静に、ですよ。」

 僕の声が届いている前提で、静かにそう諭した神菜。

 だから少しだけ、寂しい……だなんて思ってしまった。

 神菜がちょっと、冷たい気がする……。

「また様子、見に来ますね。後でお粥も持ってくるので、それまではゆっくり休んでいてください。」

「……うん。」

 けど呼び止める元気はなくて、大人しく首を縦に振った。

 それを見た神菜はほっと息を吐いたような表情を浮かべてから、僕の部屋を出ていく。