最強さんは魔術少女を溺愛したい。【Extra】 ~魔術少女は溺れるほどに甘く愛される~

 ……もしかして。

 そう思った僕は、ぐっと思い切って体を起こす。

 けれどすぐに、ぺたんとベッドに逆戻り。

 力が入らなくて、どうしようもなかった。

「はぁ……は、ぅっ……。」

 荒い呼吸が唇の隙間から漏れ出す。

 多分これ、熱出てるやつだ……頭ぼーっとするし、何も考えれない……。

 とにかく、連絡しなきゃ……。

 でも今日は、咲空いないんだっけ……? あれ、どうだったかな……。

 熱のせいで頭が回らず、うーんうーんとうなされる。

 だからなのか、僕はおもむろに誰かの通話ボタンを押していた。

「たす、けて……、しんどい、よ……。」



 熱を出すなんて、小学生以来だと思う。

 元々体は弱いほうだった。僕たち妖精族は、基本的に病弱で脆い。

 その反面魔力だけは強力だから、コントロールが時々できなくなる。

『おかあさん……暑いよ……。さみしいよ……なんで、いてくれないの……っ。』

 嫌に広い部屋にポツンとうなされていた僕は、熱を出せば決まってそう言っていた。