最強さんは魔術少女を溺愛したい。【Extra】 ~魔術少女は溺れるほどに甘く愛される~

 本当に……面倒な業界だ。

 そうは分かっていながらも、僕はステージ上に立つ。

 立ち続ける。立たなければ、ならない。

 所詮、僕は都合のいい商品。僕自身なんて、いつか消えてしまうんじゃないかってくらい面影がない。

 このパーティーに参加している誰も彼もが、どうせ仕事の事しか考えていない。

 だから僕も……そう在り続けなきゃならない。

 鬱陶しいくらいのスポットライトを浴び、綺麗事を吐き捨てる。

 それが、“空衣天”なんだから。



 挨拶も終わり、舞台袖に入ってはぁ……とため息を吐き出す。

 ここからは僕も自由だけど、あまり気は抜けない。

 隙を見せないようにしていなきゃ、その隙を突かれる。

 ほっと息つく暇なんて、僕にはない。

 そんな中、僕ははっと一つの癒しが居る事を思いだした。

 ……そうだ、神菜のとこ行こう。それで癒されよう。

 神々が居るのは分かっているけど、今はそれでもいい。一刻も早く神菜に会いたい。

 ふわふわした気持ちを胸に抱きつつ、足早に会場内を歩き回る。