だから、無知なままより知識がある人に聞いておいたほうがいいはず!

 それに、無礼を働いてもダメだし……私はただの一般人だから、気をつけないと。

「そうだな……まぁ、今日は緩いパーティーだと聞いているからそこまでルールはないだろう。人数もそこまで多くないし、神菜は緊張せずに俺の隣に居てくれるだけでいい。」

「そ、それだけで大丈夫なんですかっ? これをやっちゃダメだとか……は、ないんですか?」

「大丈夫だ。パーティーって言っても、堅苦しく考えないでいい。ただ、楽しめばいいんだ。空衣もどうせ、そんな考えで神菜を招待したはずだ。」

 天さんも……そっか、そうだよね。

 多分私は先入観が強いんだ。位が高い人がたくさん居る空間を、固く考えていただけかもしれない。

 楽しむ……新さんもそう言ってくれているし、せっかく招待してもらったんだから、あまり怯えずに楽しもう。

「分かりましたっ! 新さんがそう言ってくれたので、緊張がどこかに飛んでっちゃいました!」

「なら良かった。それじゃ、館の中に入るか。」