最強さんは魔術少女を溺愛したい。【Extra】 ~魔術少女は溺れるほどに甘く愛される~

 抱きしめられちゃったのは、本当だし……隠して怪しまれるよりは、正直に言ったほうがいいよね。

 咲空さんには申し訳ないけど、私は首を左右に振った。

「ちょっと、だけ……抱きしめ、られました。」

「神菜バラすなよ。せっかく白々しくしてたのに。」

「ご、ごめんなさい……?」

 でも、新さんには本当の事を言っておきたかったし……。

 とは言えず、謝罪の言葉が口を突いて出る。

 それを聞いた新さんは、一つ息を吐き出した。

「……まぁ、今回だけは病人だから目を瞑ってやる。ただし、次はないからな。五十嵐、もう帰れ。」

「はっ、流石神々様だな。好きな女の前では寛大で余裕のある男だって見せようと必死だな。」

「お前を今葬る事はできるんだが?」

「……どうせお前には勝てねぇし、今日は大人しく帰る。」

 咲空さんは諦めたように目を伏せると、自分の荷物を持って部屋を出て行った。

 バタン、と扉が閉まり静寂が広がる。

 咲空さん……大丈夫かな。一人で無事に帰れるかな……。

 頭が痛いのなら意識も朦朧としているだろうし、心配だ。