最強さんは魔術少女を溺愛したい。【Extra】 ~魔術少女は溺れるほどに甘く愛される~

 久しぶりに帰ってきたからか、懐かしさが込み上げてくる。

 はーっと、息を吐いた時。

「疾風兄ちゃん! おかえり!」

「おわっ……!」

 いきなり、ちっこい何かに抱き着かれた。

 俺の腰当たりで一生懸命に手を伸ばして抱きしめてくるのは、結構年の離れてる弟。

 名前は(むぎ)で、小学四年生。

 麦は俺が帰ってくるのを心待ちにしていたらしく、はしゃいで喜んでいる。

 だけど次の瞬間、一瞬にして麦の動きが止まった。

「に、ににに、兄ちゃん……な、何でこ、ここに元宮様が居るのっ……!?」

 テンパっているのか、覚束ない言葉で訴えてくる麦。

 そりゃそうだ。神菜がここに居るのは、異例中の異例だから。

 神菜は世界中を飛び回っていた凄腕魔術師だし、政府専属でなくても有名人な事には変わりない。

 麦もその凄さを分かっているからこそ、こうして驚いている。

「あっ、こんにちはっ。」

「こ、こんにちは! 僕、疾風兄ちゃんの弟の麦です……!」

「麦君かぁ、すっごく素敵な名前だね……! 私は元宮神菜だよ、よろしくね!」