最強さんは魔術少女を溺愛したい。【Extra】 ~魔術少女は溺れるほどに甘く愛される~

 ……僕が神々に負けるのなんて、当然の理だった。

 何もかもが劣っている、最強と言われる神々に勝てるはずがない。

 勝負の末が見えているのは、やっぱり面白くない。

 ……絶対に、奪ってみせる。

「わぁっ……凄いっ!」

 固く決心した刹那、神菜の嬉しそうな声がベランダから聞こえる。

 もうほとんどの奴らもベランダに出ていたらしく、僕も慌てて出た。

 その瞬間に、ドーンッ!という鈍くはじけるような音が耳を掠めた。

 ……いつの間に、こんなもの……。

 パッと光ったと思えば、すぐにまた別の花が咲く。

 花火なんて……Anarchyも豪勢な事するなぁ。

 夜に見る花火も幻想的だけど、まだ明るい時間帯に見る花火も綺麗。

「私、花火初めて見ますっ……! こんなに綺麗なものだったんだ……。」

 ……嘘、でしょ?

 神菜の口から何気なく紡がれた真実。

 それは僕以外も驚きを隠せないようだった。

 神菜は人生の中で、一度も見た事がなかったの……?

 お祭りとか、夏にやらなかったのかな……。