最強さんは魔術少女を溺愛したい。【Extra】 ~魔術少女は溺れるほどに甘く愛される~

 あぁきっと、俺は本音をなかなか言えないタイプなんだ。

 それは幼い頃から、自覚していた事だった。

 だけど俺の立場上、本音を言えるような立場じゃなかった。

 だから代わりに、そんな自分を貫き通そうとも思った。

 表面上だけでも良い顔をしていれば、良い人だって思われる。

 そんな最低な考えをずっと抱いてきた俺だから、神菜にも本音を言えない。

 ……早く、言えばいいのに。

「えっ、良いんですかっ?」

「もちろん。ほら、おいで。」

「はいっ! それじゃあ、お邪魔します……!」

 ……早く、手を伸ばせばいいのに。

 『行かないでほしい。俺の傍に居てほしい。』

 そう言えたら、どれだけ楽だろうか。

 そんな事言っても、現実が変わる事はないって知ってるのに。

 無常観。それを信じたくて、よく俺は最低な事を思う。

 神々と神菜だからそういう事はないだろうと思うけど、俺自身が自分から動けない弱い奴だから。

 だから自分からは、動けない。

 どちらかと言うと、動くのが怖いって言うほうが合ってるかもしれないけど。