最強さんは魔術少女を溺愛したい。【Extra】 ~魔術少女は溺れるほどに甘く愛される~

 最近はめったにしなくなったけど、時々毒抜きとして竹刀を振っている。

 天や世妖たちは剣道に興味ないらしいから、一人でするしかないわけだけども。

 にしても、扇風機がないこの道場は本当に暑い。

 気を抜いたら熱中症になるんじゃないかというくらいの熱気に、俺は少しだけ参った。

 今日は早めに切り上げるか……そう、考えていた時。

「……あれ? 神菜?」

「あっ、夕弥さんっ……!」

 道場の開いている無駄に大きい出入り口から、神菜が覗いている事が分かった。

 学園からの帰りなのか、制服姿のままの神菜。

 すると神菜も気付いたように、ふわっと可愛らしい笑みを浮かべた。

「どうしたの、神菜。もしかして、俺に用事とか?」

 この道場は人目に付きにくい。だから、神菜がここに居る事が不思議で仕方がなかった。

 疑問に思って、言葉を選ばず率直に尋ねてみる。

 そしたら神菜は、あははと照れくさそうな笑みへと変わった。

「いえ、用事というわけでは……学園からの帰りで、ちょっとだけ敷地内を散策していたら夕弥さんの姿を見かけて……それでつい、来ちゃいましたっ。」