「あぁ、もちろんいいぞ。行くか。」

「はいっ。」

 新さんに許可を取ってから、一緒にスーパーの中に入る。

 この時間帯は込みそうだなぁと思っていたけど、案外そうでもなかったようで。

 自分が思っていたよりも空いていたスーパー内で、カートを引きながら必要なものをかごに入れていった。

 あっ、今日これ安いっ……珍しい。

 なんて何度か思いながら、楽しみながら買う物を決めていく。

 そうしているとそれを見ていた新さんが、何かが面白かったらしくクスッと笑った。

「あ、新さん? どうして笑っているんですか?」

「神菜は些細な事でも楽しんでるもんだから、ついな。こういうところも可愛いなって思っただけだ。」

「! か、可愛くないですよ……!」

 私は節約癖があるし、普通の女子高生らしくないと思っている。

 ずっと一人暮らしをしていたから、そういう習慣が身についてしまっているんだ。

 だから可愛いわけないし、どこを見て可愛いって思ってくれたのか私には分からない。

「何言ってるんだ。お前は何をしてても可愛いぞ。」