魔力持ちの私が死んだのに光らなかったということは、「魔力」が「魂」もしくは「肉体」と切り離されていないということ。しかし私は魔力をすべて魔石に吸い取られてしまって、肉体と切り離されたのに光らなかった。ということは、魔力と魂が切り離された時に光る可能性が高いことになる。


 この説明の後も「それでも文献で2つの理由が考えられていただけで、光る理由はそれだけじゃないかも」だの「魔力持ちが死ぬと光も天に登っていくから行き詰まった」やら「でも体にほとんどの魔力が残っていて」と語りが止まらない。


「というわけで、師匠は魔力とつながっているのは魂だとわかり、新発見だと大喜びしていたよ」


 そう言うエドワード様の顔も実験が成功した15歳の顔つきになっている。なんだか人体実験されているようでエドワード様をじろりと睨むと、あわててキリっとした顔つきになり話を続ける。


「そ、それで師匠と2人で、魔石から魂だけを取り除く魔術を考え始めたんだ」


 なにそれ、楽しそう。自分の死に関してなのに魔術のことになるとすぐこれだわ。どうしてもワクワクしてしまう。ちなみに師匠は10年前に亡くなっていた。弟子として先に死ぬなんて失格だと落ちこむと、エドワード様が励ましてくれた。


「あの人は変わってたから。こんな面白いことを残してくれるなんて死んでも師匠孝行だなんて、ワクワクしてこの魔石をいじってたよ」