「まあ、そういうわけで、あの場所にいたご令嬢たちはみ〜んな、竜王の卵を宿す、運命の花嫁になりたがっているんだよ」
「運命の花嫁……」
「まあ、大半の女性はお妃様は無理だってわかってるみたいだけど。それなら竜王様の愛妾にはなってやるって、鼻息を荒くして国中から集まって来てるんだよね」
「く、国中から……!」
あの時怖くて後ろを見られなかったけど、もしかしたら私が考えている以上にたくさんの女性たちがいたのかもしれない。そう考えると背中にぞっと寒気がした。
「運命の花嫁に選ばれれば、この国で一番の権力を持った女性になるからね。家の格も上がるから、家族も必死だよ。でもこれは自分ではどうすることもできないでしょ? だからせめて竜王様に気に入られて妾になれればと、意気込むんだろうけど……」
そう言うと、リドルさんとリディアさんは同時に顔を見合わせ、苦笑いをした。



