(妹たちのチャンス? いったいなんのこと?) じりじり追い詰められ、私の背中が壁にドンとぶつかった。その様子にあわててもう一人の騎士が、ギークの体を引っ張り始める。 「ギーク! いい加減にしろ! すぐに練習場に戻らないと、団長が呼んでたぞ!」 「チッ……」 「迷い人様、すみません。じゃあ、俺たちはこれで! ほら、行くぞ!」 (良かった! これで帰ってくれる!) そそくさとギークを連れ帰ろうとする姿に、ほっと息を吐いた時だった。 「あなたたち! 迷い人様に何をしているのですか!」