竜王の「運命の花嫁」に選ばれましたが、殺されたくないので必死に隠そうと思います! 〜平凡な私に待っていたのは、可愛い竜の子と甘い溺愛でした〜




「お妃様が無事、卵をお産みになりました!」
「そうか! リコ! 大丈夫か!」


 バタンと勢いよく扉を開け、汗だくのリュディカが入ってきた。私の苦しむ声が聞こえても何もできないからか、力だけは入っていたようだ。私よりも疲れているように見える。


「ほら、パパが来たよ〜。早く殻から出ておいで〜」
「これはいつ頃、出てくるんだ?」
「もうすぐですよ」


 無事、我が子(卵)を取り上げてくれたのは、リディアさんだ。とはいっても、卵の大きさはわりと小さいので、リディアさんでもできるのだそう。


「早く出ておいで」
「男ならさっさと蹴破ってこい!」


 赤いミニクッションに置かれた卵が割れるのを、いつもの四人でじっと見守っている。すると、ミシッと微かな音が聞こえてきた。


「来るぞ!」
「ドキドキする!」
「メモを取らねば!」