竜王の「運命の花嫁」に選ばれましたが、殺されたくないので必死に隠そうと思います! 〜平凡な私に待っていたのは、可愛い竜の子と甘い溺愛でした〜



(負けちゃダメ! しっかりしなきゃ!)


 私はカツンと大きな靴音を鳴らし、自分の部屋の扉を開けた。


 ◇



「明日のお妃様選び、どうしよう……」


 夜ベッドに入り、お腹をさすりながら、今日一日ずっと気になっていたことを呟いた。あの話を聞いてからというもの、私の頭の中は明日の「お妃様選定」のことでいっぱいだ。


 しかも騎士団や王宮でもその話題でもちきりで、どこにいっても私を悩ませていた。


(どのタイミングで、竜王様に伝えればいいんだろう……)


 選定は明日の朝だと言ってたから、その前に竜王様に会えるかリディアさんに聞いたけど、選定の儀が終わるまでは時間が取れないと断られてしまった。


 もう女性たちの招待は始まってるし、騎士団も警備の準備をしている。どちらにしてもあのアビゲイル様のお父さんが、中止にするのを許さないだろう。