竜王の「運命の花嫁」に選ばれましたが、殺されたくないので必死に隠そうと思います! 〜平凡な私に待っていたのは、可愛い竜の子と甘い溺愛でした〜


 訓練された竜をここまで興奮させる薬ならば、解決方法は俺が竜の姿になって威圧で止めるしかない。しかし観客席には俺の竜気に耐えられない者もいるだろう。


「シリルはこういった症状を引き起こす薬か、植物を知っているか?」
「いえ、他国でもそういった物は禁止されていますし、わが国でも報告はありません」


(誰かが最近発見して、隠し持っていたのか……?)


 いや、今は原因よりも、この騒ぎを止めることを優先しなくては。少々手荒い方法だが、やむを得ないだろう。


「団長、俺が竜になって威圧で抑える。しかし観客に被害が出るかもしれないから、なるべく力を――」
「きゃあああ!」
「リコ!?」