竜王の「運命の花嫁」に選ばれましたが、殺されたくないので必死に隠そうと思います! 〜平凡な私に待っていたのは、可愛い竜の子と甘い溺愛でした〜


 竜の試合は面白い。それぞれ体の特徴があって、見どころも違う。乗り手が変わると、竜たちの能力も変わり、それも楽しいところだな。


「ふむ。あっという間に最終試合になったな」
「楽しい時間はあっという間ですね」


 ドンドンという太鼓の音とともに、いっせいに竜が飛び立った。総合優勝者が決まる試合だけに、騎士たちの気合いもみなぎっている。


「昨年のような番狂わせは難しそうですね」
「ああ、さっきの力比べで決勝を争った二頭が、強そうだ」


 予想通り、総合優勝に有利な大型の竜が強く、中型以下の竜は負けて競技場から出ていっている。選手も半数になり、緊張感が漂うなか、異様な行動をし始めた竜が目についた。