竜王の「運命の花嫁」に選ばれましたが、殺されたくないので必死に隠そうと思います! 〜平凡な私に待っていたのは、可愛い竜の子と甘い溺愛でした〜



「おおかた小さな竜姿を見て、リコが喜んで終わりだったのでしょう?」
「うっ……」


 俺が子供の頃から乳母のような役割をしていたシリルだ。気を抜くとすぐに母親みたいな態度を取ってくる。しかも見てきたように当てるから、何も言えない。


「おや、リコは貴族女性ともうまくやっているようですね」
「ああ、本当だな」


 かなり遠くにいるが、竜人である俺たちは目が良い。隣りにいるのはアビゲイル嬢か。まわりにいる女性たちの名前は知らないが、パーティーにいた気がする。なぜか手を握り合って笑っているが、仲が良くなったのはいいことだな。


「アビゲイル様が取り持ってくださって、本当に良かったですね」
「ああ、これで少しは居心地が良くなるだろう」