竜王の「運命の花嫁」に選ばれましたが、殺されたくないので必死に隠そうと思います! 〜平凡な私に待っていたのは、可愛い竜の子と甘い溺愛でした〜



 王都に住む者は、竜王である俺の命令に絶対服従している。それは竜の姿に変わるたびに、俺の膨大な力を感じるからだ。しかし田舎に住む者はそれを知ることがない。だから俺のことも、甘く見ているのだろう。


「圧倒的な強さを見せて、躾けなくてはならないな」


 竜人に必要なのは強さだ。俺のように自分自身が強い竜であることは特別だが、一般の竜人であっても強い竜気を持った者が上に立つ。


 それだけ強い竜を使役できるからだ。


 たいていは一人に一頭、相棒である竜を持つ。俺のようにすべての竜をひざまずかせる者は、この世界にいない。


(もしすべての竜を意のままに操れる者がいるなら、俺一人では敵わないかもしれないな。まあ、そんなヤツがいるのなら、ぜひ会ってみたいものだが)