竜王の「運命の花嫁」に選ばれましたが、殺されたくないので必死に隠そうと思います! 〜平凡な私に待っていたのは、可愛い竜の子と甘い溺愛でした〜



(思い出すとまたイライラしそうだな……)


 俺がそんな気持ちを抑え込むようにお茶を飲み干すと、シリルがまたあの二人の情報を話し始めた。


「彼らは東部の端の出身で、兄のギークはかなりの竜気の量を扱えるらしく、一族の期待を背負って王都に来たみたいですね。妹のライラも女性ながら騎士の訓練を受けているとか」


 王都の竜騎士団に女性は入団しないが、地方では騎士の訓練を受ける女性も珍しくない。地方に行くほど竜騎士は少なくなるし、竜を育てるのにも金がかかる。動ける人数は多いほうがいいので、そうなるのだろう。


「問題は、俺への恐れがないことだな」
「……そうですね」