竜王の「運命の花嫁」に選ばれましたが、殺されたくないので必死に隠そうと思います! 〜平凡な私に待っていたのは、可愛い竜の子と甘い溺愛でした〜



 するとアビゲイル様のお友達も、やや興奮した様子で話しかけてきた。


「去年は体の小さい竜が、優勝して盛り上がりましたの。素早い早さで大型の竜に噛み付いた時は、思わずわたくしも立ち上がってしまいましたわ」
「そうでしたわね。でも今年は大型の竜に良い騎士が集まっているらしいので、いつもどおり大型が勝つかもしれません」


 普段は貴族令嬢として上品に過ごされている彼女たちも、この最終試合だけは別なようだ。まわりの女性たちも、どの竜が勝つのか、その乗り手の騎士は誰なのかなど、試合開始前から大盛りあがりだ。


 そして、そんな観客の興奮が最高潮になった時、開始の太鼓が鳴り響き、いっせいに騎士を乗せた竜が飛び立った。


「す、すごい!」
『ママ! どうなってるか僕にも教えてよ〜』
「えっと、いっせいに竜が飛び立って、壮観だわ〜」
『そーかんってなに?』
「わ〜 竜がいっぱいで、かっこいい〜」
『うわ〜ん! ぼくも見たい!』