「この最後の種目は、総合的に一番強い竜を決める試合なんです。竜同士が最後の一頭になるまで戦います」
「えっ! それは、こ、殺し合いとかには……」
競技場には十頭ほどの竜が集まっている。この子たちが一気に戦うなんて、血みどろの戦いになるんじゃないだろうか? 想像しただけでもゾッとして腕をさすっていると、アビゲイル様はその様子を見てクスクス笑っていた。
「ふふ。大丈夫です。訓練されている竜ですから、殺し合いにはなりません。首元に布があるのですが、そこに敵の牙が当たったら負けなんです。むしろ相手に大怪我をさせたら、即失格です」
なるほど、たしかに竜の首元に何か巻いてある。怪我をすることはないけど、急所を噛まれたら負けってことなのね。
「力で抑え込む者もいれば、素早さで噛みつく者もいます。その年で優勝する竜の種類も違うので、見応えがあるんですよ」



