竜王の「運命の花嫁」に選ばれましたが、殺されたくないので必死に隠そうと思います! 〜平凡な私に待っていたのは、可愛い竜の子と甘い溺愛でした〜



「これは明日の朝ごはんに食べようっと」


 明日も早いし、朝に甘いものを食べるのは好きだからちょうどいい。私はもらったパウンドケーキを戸棚にしまい、早々にベッドに潜り込んだ。


「竜王の卵くん。おやすみ」


 そう話しかけても何も反応しない。もしかして出て行ったのだろうか? そっと機嫌を伺うようにスリスリとお腹をさすると、控えめな力でポコンと反応した。


『……ママ、おやすみ』


 グスグスと鼻をすするような音がしているのを聞くと、泣いていたのかもしれない。それでもこの子の将来を思うと、適当な言葉で慰めても期待させるだけだ。