姉が一人でいる時、表情は暗かった。

話しかけるといつも笑顔を見せてくれていた。

それが無理して作った笑顔だったなんて、全然気づかなかった。


この部屋から立ち去ろうとしたその時、日記帳が見つかった。

最後のページに 「氷室 蒼真が怖い。あんな目に遭うなら、消えたい」
と書かれてあった。

この人…。何て読むんだろう。
でも、お姉ちゃんはこの人のせいで死んじゃったんだ。


絶対復讐してやる。
お姉ちゃんを死に追いやったんだ。
同じ目に遭わせてやる。


中3になった私は、黒い気持ちが生まれた。

復讐をするために、今の弱い自分を捨てて新しい自分を創り出すことにした。