しかし、当時の僕は、女の子にも恋愛にも全く興味がなかった。

憧れていたバスケ部に入り、いわゆる部活少年といった感じで、頭の中の大半は部活のことばかり。

友達にも恵まれ、女の子と付き合うより、部活仲間たちと切磋琢磨し、時にはバカな話をしたりする方が、よほど楽しく有意義に思えた。

彼女が欲しいと嘆く友達も居たが、僕にしてみれば、彼女なんてめんどくさいというイメージだ。

青山はサバサバしていて、話していても、全く“異性”を感じさせない。

だから、他の女の子に比べると話しやすいし、恋心はなくても、好感は持っていた。