不思議なことに、こうして廊下を歩いていてもだれとも会わない。

 夜だから?

 そんなことをかんがえていると、大きな扉が見えてきた。

 衛兵が四人立っている。

 四人がいっせいに最敬礼をすると、カストも敬礼を返した。

 大きな扉が開けられ、さらに奥へと入る。

 すると、急に明るくなった。

 あきらかにいままでの様子とは違う。

 男女が控えていることに気がついた。