「パパ、いっつも遊んでくれないし、お話してくれないからママの方が大好き!ママとずっと一緒にいたい!」

ガラガラと音を立てて、家族という絆が崩れ落ちていく。否、もうとっくの昔に亜子と真奈の中では家族ではなかったのだ。

裕也だけが幸せだと思っていた家庭は、脆く儚く崩れて消えていった。