私はクラスメイトの話を無視しながら、遠野に話を続けた。

「私は本を読みたい」

「知ってる」

遠野が当たり前みたいに返事した。

「私は本を「静かに!」読みたい」

「お、おう」

私は息を思いっきり吸った。




「話しかける頻度減らせ!」




私が大声で言うと、遠野が笑い出した。

「ここで「二度と話しかけるな」じゃなくて、「話しかける頻度減らせ」なところが涼風さんの魅力だよね」

「でも、無理!」

「俺、涼風さんと話したいもん!」

「せめて俺と話す時間とってほしい!」