「涼風さんが本を読んでる時、幸せそうで俺も話してみたくなったんだ」

「それで隣の席になれたから、むっちゃ話しかけたら「うるさーい!」って」


「うう、ごめん」


「いや、なんか面白いなーって思って。本以外にも楽しいことあるって教えたくなった!」

「なので、この後、俺のおすすめの場所行きませんか!?」


遠野が私に手を差し出した。

私は何故か無意識にその手を掴んでしまった。