「っ……」

涙が目から溢れて頬を伝う。

「ふぅっ……」

沙和ちゃんの腕の中、泣きわめいた。

「千陽、頑張ってたね」

と背中を撫でてくれた。

翠くんは澄晴くんと何やら喋っている。

ひとしきり泣くとそろそろ沙和ちゃんたちの番みたいで、二人は舞台に向かっていった。



翠くんと二人きり、沈黙が流れる。

「あああ、あのっ、ささささっ、きは、あ、あああ、ありが、と……」

「ああ」

ねぇ、あなたは。

「翠、くん、は……、あの、あああの時、の、おお男の子、で、すすか?」

紙を取り出して詳しい文字を連ねる。

あの日の、幼稚園頃の発表会のこと。

「え? ああ、うん。そんなこともあったね」

……っ!

泣けてくる。

泣いちゃうよ……っ。

感動の再会、みたいな?

感動してるのは私だけだけどさ。