復讐相手の将軍閣下が望むので、専属の侍女としてお仕えすることになりました~溺愛されても餌付けされても、すべてを奪ったあなたを許すつもりはありませんのであしからず~

「年齢の差はあるが、きみはあのときのガキとは違う。年齢的には、充分すぎるほど立派な大人だ。だから、大人な付き合いをしてもかまわない。だろう?」
「大人な付き合い? ああ、くすぐることですね? ウオーレン様、いいですとも。あなたの感じやすいところは熟知していますから、大人な付き合いは望むところです」

 彼の首に両腕をまわし、彼の火傷の跡のある左半面に口を近づけた。

「あなたを愛しているというにはほど遠いですけれど、ちょっとだけ好きになりました。さあ、このまま厩舎まで行って下さい。ローズとストームにおめでとうを言わなければなりません」
「ぐううううっ! マキ、おれはきみを愛しているぞ。きみがこまっしゃくれたガキのときからな。だから、今度はおれからしよう」

 あっという間だった。

 あろうことか、彼が口づけをしてきた。しかも、そのままでとどまった。

 わたしも瞼を閉じ、そのままでいた。

 やさしくあたたかい口づけは、とても心地よくしあわせな感じがしたから。


 美女と「銀仮面の獣将」の物語の幕がやっと開ける。

 ウオーレンとわたしで、これからストーリー紡いでいくのよ。

 最高のハッピーエンドを迎えるのドタバタ恋物語を……。


                              (了)