「いいえ、信じます。ウオーレン様だけなのなら疑わしいですが、メイナード様はムダに説得力と真剣さがありますから。それに、わたしをだましても何の得にもなりませんし」
「よかったよ、マキ。とりあえず、おれは信じてくれるわけだ」

 メイナードは、そう言って笑った。

「マキ。おれも引退しているとはいえ、国の内外に元部下や戦友がいる。そういう者たちに協力してもらい、きみの兄上や姉上のことは今後も捜索を続けるつもりだ」
「メイナード様、ありがとうございます」

 メイナードは、どうしてここまでしてくれるのかしらね?

 お父様の友人だから? それとも、ただのお人好しだから?

 おそらく、その両方だからね。

 そう結論付けた。