『瑠佳ちゃんは怜央の姫だっていっても、櫻子が狙われないようにするために用意した偽物だろ。適当に機嫌取っときゃいいのに』

副総長の真宙と情報屋のライトだけは瑠佳が雇われの姫だという事実を知っている。

「俺は、」

『何、特別な感情でも持っちゃった?』


「……んなわけねーだろ」

『……そ。もう解決したみたいだし、切ってもいい?さっきからずっとエリちゃんが寂しそうなんだよね』

「知らねぇよ。あ、そうだ真宙。お前、授業が終わったらうちの学校まで来いよ」

『うわー何それ。めんど』

「総長命令だ」

『はいはい、わかりました。じゃあ、切るねー』

「おう」

真宙との通話を終えた後、俺はとある場所へと向かうために屋上を後にした。