【完全版】雇われ姫は、総長様の手によって甘やかされる。




「ダーク、ウルフ……?」

聞き慣れない単語に思わず首を傾げる。



「俺らのチーム名ですよ。……えっ、まさか知りませんでしたか!?」

私の反応に驚いた様子を見せる冬馬くん。

そりゃあ、そういう反応にもなるだろう。


総長の姫がチーム名を知らないなんて、おかしな話だ。

私は本物の姫を演じることが仕事なのに、早速やらかしてしまった。

自らの失敗に肩を落としていると、隣からはははっと笑い声が聞こえてくる。



「瑠佳さんって変わってますね。……って、すみません。姫に失礼なことを言って」

どうやら冬馬くんは、私を変わった人だと思ったらしい。

これは……ギリギリセーフ?

冬馬くんじゃなかったら、一発アウトだった気がする。




「さっき怜央さんと話してた人が真宙(まひろ)さんでうちの副総長です。その前に座ってる黒髪の人がヒロトさんで、隣がトキさん。幹部にはあと一人ライトさんって人がいます」

やっぱり怜央に話しかけていた人は偉い人だったんだ。