バイクで移動すること30分。
怜央たちのアジトは都会から少し離れた場所にある、大きな倉庫だった。
一昨日、暴走族について軽くネットで調べてみたけれど、倉庫に集まるって本当だったんだ。
入口付近には数十台のバイクが停めてあり、ここにそれだけの人数が集まっているということが一目でわかる。
怜央もその近くにバイクを停めると「行くぞ」と私に一声かけて歩き始めた。
「あ、うん……!」
いよいよ、怜央の仲間の人たちと顔を合わせるんだ。
重厚感のある扉を目指し歩いていると、無意識のうちに強く握りしめていた手。そこにはうっすらと汗が滲んでいた。
バイトの面接でもこんな風になったことは一度もない。
「……扉、開けるけど大丈夫か?」
先に扉の前へと到着した怜央が私に問いかける。
確認なんて取らずとも開けることができるのに、そうしないところに彼の心遣いを感じた。
蓮見怜央という人間は知れば知るほど、最初に抱いていたイメージ像とは異なる人物だ。



