「水瀬さんが鈍感なんじゃないかな?」
「わ、私?新那が鋭いんじゃなくて?」
「いやー……。あ、下の方も決着がついたみたい。この話はまた今度にして怜央たちの元へ向かおう。この争いを終わらせるために」
歩き出した委員長の後に私と新那、それから志貴が続く。
下では狂猫の多くが地面に大の字で倒れ込んでいて、香坂は壁に背をつけ満身創痍といった状態だった。
「おい、蓮見。これで終わると思うなよ」
「あ?これで終いだよ。狂猫は今日で解散だ。そうだろ?ライト」
怜央が声をかけると、委員長はスマホを取り出す。
やっぱり委員長が闇狼の情報屋、ライトくんだったんだ……。
真宙くんは隠れていた美李亜をどこからか引っ張り出してくると、委員長の前に立たせた。
「入井さんってみまもり生命の代表取締役社長、入井鋼太郎の娘だよね?ホームページの挨拶にはお客様に安心を……って書いてあるけど、娘が暴走族に金を流していたこと知ってるのかな?このことが世間に公になったら問題になるだろうね」
委員長がスマホに触れた途端、流れ出す音声。
そこには彼女が香坂と金のやり取りをしている動画が収められていた。



