「蓮見ー。お前ちょっとは頭使えよ。2階にいるのは俺らの仲間だぞ?それなのに姫を逃したつもりにでもなってるのか?」
胸ぐらを捕まれ、壁に押し付けられているというのに香坂はまだ強気だ。
「……俺は仲間を、瑠佳を信じてる」
「は?何、言ってんだこの状況で」
「香坂さん!この女は俺に任せてください!」
私の腕を掴んでいた男が香坂に向けて叫ぶ。
「あとでたっぷり報酬は払う」
男はその言葉を聞いて「ありがとうございます!」と一礼した。
「残念だったな、蓮見。金があるところには優秀な奴らが集まるんだよ。悔しかったらお前も金で雇えばいい。ああ、お前のところは姫がそうだったな」
怜央の隙をうかがって足を高く蹴り上げた香坂。
その攻撃を軽々と躱した怜央は、香坂を下まで引きずり下ろした。
そして、香坂に加勢する狂猫の男たちを怜央が次々となぎ倒していく。
「……怜央!」
「お前はこっちだ」
私は腕を引かれて別の場所へと連れて行かれる。
そこは志貴も新那もいない薄暗い物置の裏だった。



