白のワンピースに身を包んだ彼女は、私の目を見てにっこりと微笑む。
「はじめまして、水瀬瑠佳さん」
「どこの誰だか知らないけど、私は今この人と話をしていて……!」
「そんなに怒らないで下さい。私は志貴くんのお友達として、お姉さんに挨拶をしたかっただけなんです」
「…………え?何言って……」
この子が志貴の友達?
「嘘でしょ?」
私を混乱させるための嘘。
そうじゃなきゃ、彼女がこの状況で楽しそうにしている理由がわからない。
「本当ですよ。私、志貴くんと同じクラスの美李亜っていいます。こうしてお会いするのは初めてですよね」
志貴と同じクラスだと言い張る彼女は、香坂の隣に座るとクルクルと髪をいじりながら話を続けた。
冬馬くんは以前、狂猫には副総長がいないと言っていた。
そうなると、狂猫のアジトでこんなにも自由に振る舞える人物は総長である香坂以外にあと一人しか存在しない……。
「もしかして、あなたが狂猫の姫なの?」



