【完全版】雇われ姫は、総長様の手によって甘やかされる。



「そもそも、怜央だってそのために私を雇ったんでしょう?」

「櫻子を護るために瑠佳を雇ったのは事実だ。だけど、瑠佳ならどうなってもいいってことじゃないからな」

「……わかってるよ。私のことも護ってくれるんでしょ?怜央が、闇狼の皆が。だから、私は大丈夫」

「ああ、今度こそ狂猫の好きにはさせない」

怜央の手に力が入り、全身が熱くなる。

今、水をかけられたらジュワーッと音がしてしまいそうだ。


「手熱いな。熱でもあるんじゃねーの?」

怜央の手が私の額にピタリと触れる。

そ、そんなことされたらますます体が熱くなる。

それに、さっきからなんだか胸も苦しい。

異性への免疫のなさから度々、怜央の行動に動揺することはあったけれど、今までとは大きく何かが異なる。

これが恋のせいだと言うのなら、とても厄介なものだと思った。



「だ、大丈夫だよ。暑いだけだから」


ごめん、怜央。

これに関しては本当は大丈夫じゃないかも。