【完全版】雇われ姫は、総長様の手によって甘やかされる。



櫻子さんを護り抜くためには、冬馬くんや闇狼にとって“教育”というものが必要なんだ。

「チームのことに口を出してごめん」

「いいや。責任感の強い瑠佳が言いそうなことだなと思った。でも、冬馬の教育は今日の事件が関係してるだけで、瑠佳のせいじゃないからな」

怜央はそう言うと、片方の手で私の頬を掴んだ。

唇をつきだす私を見て彼は「間抜けな面だな」と笑う。

「ひゃれのせーれほうなったと(誰のせいでこうなったと)?」

「悪い悪い」

怜央が私の頬から手を離す。

「もー、何だったの」

「暗い顔してたから」

「元気づけようとして?」

「そこまでは考えてねーよ。ただ瑠佳が笑えばいいなと思って」

「笑うってよりかは、ちょっとイラッとしたかな」

「あー……まじか」

「あはは、冗談だよ」

「ここで笑うのかよ」

そう言う怜央も笑ってるじゃない。

「私、そろそろ夕食の準備するから怜央もお風呂入ってきたら?」

「ああ、そうする」

「あ、冷蔵庫の中身で使っちゃだめなものとかってある?」

「いや。全部、好きにしていい」

「わかった」

怜央がお風呂へと向かった後、私は夕食の準備に取り掛かった。