「そうだとしたらすげー嬉しいんですけど、今回は絶対に俺の言うとおりですよ。だって、他の人からも瑠佳さんをバイクに乗せたって話、聞いたことがないですもん」
「私がバイト先から家まで自転車通勤だからじゃない?乗せてもらう機会がなかっただけだよ」
「でも、今日に関してはバイクの方が速いじゃないですか」
「まぁ、そうだね……」
「だから、やっぱり嫉妬ですよ!彼女が他の男とニケツして喜ぶ彼氏はいないですから!!」
そうだ、冬馬くんからすれば私と怜央は本物のカップルで“嫉妬”という言葉が出ても何もおかしくないんだった。
逆に彼の言葉を否定し続ける方が不自然だ。
相手が真宙くんだったら、一発で怪しまれていただろうな。って、真宙くんは私が雇われ姫だってことを知ってるんだった。
初めてアジトを訪れた日の帰り道、別れ際に怜央はこう言った。
『敵を欺くにはまず味方からって言ったけど、2人だけ本当のことを知ってる奴らがいる』
怜央のいう2人とは、勘の鋭い真宙くんと情報屋のライトくん。
真宙くんは最初から何もかも知っていたのだ。



