「柳沢先生から雑用を頼まれて、課題のプリントをまとめてるの。委員長は何してたの?」
「僕は図書室に本を借りに。今日、開放日だったから。それ手伝おうか?」
委員長は一度、机に置いた本を鞄の中へとしまうと、私が持っていたプリントを指差した。
「えっ、いいの?」
普段の私なら“大丈夫”と返してしまうところだが、今はそうも言ってられない。
なぜなら、この作業の終わりが見えないから。
「水瀬さんには1年の頃からお世話になってるし、この前も木から降りられなくなったところを助けてもらったから。困った時はお互い様だよ」
「委員長……ありがとう!助かる」
「僕は何をすればいい?」
「えっと、じゃあ私が5枚セットにしたプリントをホッチキスで留めてもらってもいいかな?」
「わかった」
委員長が手伝ってくれたおかげで、冬馬くんを待たせるのは3分で済んだ。
待たせたことに変わりはないのだけれど、彼は「お疲れ様です」といつものように笑顔を見せてくれた。



