【完全版】雇われ姫は、総長様の手によって甘やかされる。



新那と別れた直後、スカートのポケットに入れていたスマホがブルブルと震えだした。

画面を確認すると“冬馬くん”と表示されていて、渡り廊下の端で足を止める。



「もしもし」

『あ、もしもし。冬馬です!瑠佳さん、ちゃんと学校にいますよね?』

『うん、いるよ』

「俺もまだ学校で今からそっちに向かいます。多分、30分位で着くと思います」

『わかった。いつも、ごめんね』


「何言ってるんですか!姫を護るのは当然のことですから」

『ありがとう』

「またそっちに着いたら電話します」

『うん、冬馬くんも気をつけてね』

「はい!!」


狂猫が動き出そうが、冬馬くんの様子に大きな変化はない。

元気いっぱいの返事を聞いた後、私は通話終了のマークをタップした。