「……って、ちょっと待ってよ。サンダル持ってたの!?」
「ああ、真宙がな。前に海に来た時、一緒に来た女がバイクに置いてったと何とか言ってた」
「それなら私も普通に戻って来られたんじゃ……」
たった今、抱きかかえられながら戻って来たのは一体何だったのか。
「歩いてる途中で真宙からLIMEがきたんだよ。戻るの面倒だろ?」
そこは面倒くさがらず、サンダルを取りに戻ってほしかった。
でも、後先を考えずに海ではしゃいでしまっていた所を助けてくれたのは怜央。
私が文句を言える立場ではない。
なんてことを考えていると、冷たい足に熱い手のひらが触れた。
「…………っ」
たまたま怜央の手が当たったと思い、避けようとすると彼は再び私の足に触れる。
「何して……」
「まだ濡れてんぞ」
怜央はそう言うと、置いてあったハンカチを手に取り私の前で跪いた。
そして、私の足に優しく触れると、水気の残った部分にハンカチを滑らせる。
「いいよ、自分でやるから!」
「いいから大人しくしてろ」



