声がしたほうに視線を移すと、そこにはズボンのポケットに手をつっこみながら波打ち際に立つ怜央の姿。
「なっ、なんで怜央が……!って、それよりもどこから聞いてたの!?」
“私の頭の中は怜央のことでいっぱいだった”
それは、たった数十秒前に自らが口にした言葉だ。
き、聞かれてないよね?
「あー……、小川が瑠佳ちゃんは自分に厳しすぎるよとか何とか言ってたところ?」
「あ、なんだ。良かった〜」
怜央の答えにほっと胸を撫で下ろす。
「つーか、いつまで入ってんだよ」
「ごめん、もう出るから」
「んで、なんで顔まで濡れてんだ?」
「これには事情があって……」
「は?」
詳細を問われる前に急いで砂浜へとあがる。
そこで私はとある問題点に気づいた。
「足どうしよう……」
片足で立ちながら反対の足の裏を見る。
そこにはびっしりと付着した砂。
濡れた足で砂浜を歩けば当然、足は汚れる。
濡れているだけならタオルで拭けばよいが、濡れた砂はそう簡単には取れない。



