「あのさ、新那。早速一つ話したいことがあるんだけど……」
「な、何!?何でも聞くよ!」
「新那は私のことヒーローだって言ってくれたけど実は今日、新那を捜してる時、私の頭の中は怜央のことでいっぱいだったんだ。……失望した?」
私としては自分が薄情だなと感じた部分をさらけ出したつもりだったのだが、新那は「え……そんなこと?」と落胆する。
「……私ってひどい人間だなと思ったんだけど」
「瑠佳ちゃんは自分に厳しすぎるよ。瑠佳ちゃんみたいな人を薄情って言うなら、この世の人間のほとんどが薄情だよ」
それはさすがに言いすぎじゃない?
「瑠佳ちゃんは9割、優しさと思いやりでできてると言っても過言じゃないんだから。……もっと自分にも甘くていいんじゃないかな」
新那はそう口にした後「こんなこと言ったらまた蓮見くんに口を出すのは簡単だなんて言われそう」と苦笑い。
けれど、次の瞬間、耳に届いたのは「いや、今回は小川の言う通りだな」と彼女の意見に同調する言葉だった。



