「は~疲れた」



色んなお店を回ったから、足が疲れた…。本当なら、この時間に買った荷物を整理しないといけないんだろうけど…休憩も必要だよね。



「にしても…皇羽さんって、やっぱりよく分からない」



一日一緒にいたけど、本当に分からない。鈍い人なのか、鋭い人なのか。何か考えがあるのか、エロしか頭にないのか。



「まさか自分の身を二十四時間気にする日が来ようとは……あ」



窓の外に浮かぶ夕日を見て、ふと、アパートの事が気になった。燃えるような夕日の赤が、昨日の火事を思い出させる。



「…立ち入り禁止、だよね。きっと……」



でも、頭の中に浮かぶのは――ある物。一度気になったら、ずっと気にしてしまうのが私の癖で…。



「皇羽さん、すみません。行ってきます」



ガチャン



皇羽さんがシャワーを浴びている間に、私はマンションを後にした。