氷の王子さまは、花のような魔女に永遠の恋をする。

「ありがとうございま......。...あっ、いや、何でもないです!」

「......」



ありがとうございます、と言いかけて慌てて訂正する。

......この調子で、大丈夫かなぁ...。



ヒメル・シャンドレインは、仕事人間。










「フィア様、ご夕食の用意が整いました」

「え、あ、うそっ! 夕食が出されるの......?」

「何を言ってらっしゃいますか。当たり前ではないですか」


夕食ができたので呼びに来たという、メイドたち。

私はその話題に食いついた。


「ちなみに聞くけど、メニューは......」

「メインディッシュは、鹿肉のゲーリックステーキに、他は、っ!」

「ゲーリックステーキって、何......?」

「知らないのですか?」

「食べたことない、です、私......」