「ねぇねぇ、ゆうくん」

宇花が自分の腕を彼の首に絡めながらその名を口にする。

「ん?宇花、どうかした?」

温和な表情で雄斗が問うと、

「あのね、ゆうくん、別れるとかそんなの言っちゃだめだよ?」

唐突に心配そうな瞳を揺らしながら宇花は雄斗を見上げてそう問い返した。

その様子に雄斗は驚いたように幾分か目を見張らせ、

「急にどうして?大丈夫、安心して。俺は宇花一筋だから。浮気だってしないよ?」

安心させるようにいつもより優しい物言いで雄斗は話す。

その約束に満足げに頷いて

「うん、やっぱりそうだよね!えへへ、宇花も一緒だよ。宇花もね、ゆうくん以外の人なんてありえないの!」

「ずっとずーっと、ゆうくんが大好きだよ!」

永遠を信じた宇花の言葉に、少し困ったような表情を見せるが、それでもその時確実に雄斗はその言葉への同意を示していたのだった。