……友達、か。



 友達。



その一言が、私を悲しませる。

 友達って、嫌だな。そんな名前、嫌だな。もっと上の、何か他の名前が欲しい。
 私だけが、飛颯くんを見ていたい。

 ああ、いつの間にかこんなに独占欲が強くなってしまった。

 床に座って膝を抱え込む。

 世に聞く体育座りとか、お山座りってらやつだ。

 ゆっくりと頭の中で飛颯くんが跳んだところを再生する。
 今は現実逃避なんかじゃなかった。

 そして私は決意を固めた。

 明日、必ず実行してみせる。